商売の本質

たとえば、ボクがあるお洋服屋の販売員だったとします。
そんなボクのお店にちょくちょく買物に来てくれるようになったタカハシさん。
最近オシャレになりたいという願望が芽生え、ボクが紹介する新商品を毎回買ってくれます。

ある日、発表した新商品。
それはクリーム色のコーデュロイ素材の短パン。それを履いてるボクを見て、タカハシさんは「 それ欲しいです！」って言ってきました。

でもボクは彼にそれを売りませんでした。

理由はなぜか？
それはただ単純に「 似合わないからです。」

タカハシさんはお腹がポッコリ出てます。そして足も短め。色も白いし、すね毛も濃い。
だからこの色の短パンは似合わないし、そもそも短パン自体があまり似合わない。
きっとこれを履いたら、彼のお友達やご家族に、「 お前、それ変じゃね？ 」「 あんた、それ似合わないわー。」って言われるのが想像できるからです。

だからボクは彼にこう言います。
タカハシさんはもっとシンプルなものを購入した方がいいですよ。短パンなんて履かずにデニムとか綿のパンツで十分。色も明るい色じゃなくて、ネイビーとかベージュの落ち着いた色が良いと思います。

ただあいにくボクのお店にはそういうパンツが置いてないので、違うお洋服屋さんにカッコいいパンツがあるので、もし良かったらそちらを紹介しますよ。
ってね。

伝わってますでしょうか。

相手の事をホンキで想うってそういうこと。いくらお客さまが、こうしたい！って言っても、その通りにしてあげる事が真のアドバイスではない。

どんなに販促が上手でも、どんなに発信が上手でも、どんなにコミュニティー作りが上手でも、そこに愛情がなくちゃダメ。

目の前の人が心底喜んでくれる事をひたすら考えて行動しよう。
1人1人にそう行動してたら、きっとアナタのファンがたくさん増えてきます。きっとね！